シンポジウムについて

  • 日時: 11月11日 9:00~11:15
  • 会場: A, B, C会場

物理・鉱物系シンポジウム

「新規数学的手法によるデータ解析の結晶学への応用」

趣旨:構造解析とは、実空間にばらまかれたアボガドロ数個の原子一つ一つに与えた3次元空間座標データの特徴を理解することに他ならない。周期系の結晶の場合は、回転対称性や並進対称性といった少ない特徴量へ落とし込むことにより、構造を理解してきた。一方、非周期系の場合は少ない特徴量への落とし込みができておらず、構造を理解することが困難であった。しかしながら、近年フーリエ変換のみに頼らない新規数学的手法を用いた解析方法が幾つか提案され、非周期系の構造解析が大きく発展している。大きな流れとなっているのが2つある。1つは位相データ解析の手法であるパーシステントホモロジー解析である。もう一つは、データ駆動科学の手法であるスパースモデリングである。これらにより、非周期系の新たな特徴量を抽出することが可能となっている。本シンポジウムでは、非周期系の構造解析の最先端的研究について議論する。

会場:A会場
オーガナイザー:水牧仁一朗(JASRI,SPring8)、森茂生(大阪府立大学)、浅香透(名古屋工業大学)、中塚晃彦(山口大学)
座長:水牧仁一朗(JASRI,SPring8)・浅香透(名古屋工業大学)

SA-01 パーシステントホモロジー解析の(非)結晶学への展開
大林一平(理化学研究所 革新知能統合研究センター)
SA-02 不規則系物質の新しいトポロジカル解析 -SiO2ガラスについて-
小野寺陽平(京都大学複合原子力科学研究所)
SA-03 不均一反応におけるパーシステントホモロジー解析を用いた活性サイト特定
木村正雄(物質構造科学研究所)
SA-04 スパース位相回復法によるコヒーレント軟X線回折磁気イメージング
山崎裕一(物質・材料研究機構)
SA-05 スパースモデリングを用いたトポロジカル絶縁体Bi2Te3にドープされたMnの局所構造解析
細川伸也(熊本大学)

化学系シンポジウム

「高圧下での化学結合と結晶学」

趣旨:近年、機能性物質の研究分野として、外部刺激応答性のある固体物質の研究が盛んに行われている。物理的な外部刺激として、光(photo)、熱(thermal)、蒸気(vapor)、機械的(mechanical)、についてこれまで多くの研究例がある。物質に対する物理的な摂動に対して化学結合が変化し、それにともなう物性発現が外部刺激応答として現れる。

本シンポジウムでは、今後大きく発展するであろう圧力(pressure)による固体物質の外部刺激応答性に注目し、結晶学の立場から圧力に対する化学結合の応答とそれがもたらす物性の発現に関する幅広い分野の研究者の講演を通じて、高圧科学の将来の展開と結晶学の役割について様々な領域の研究を発展のきっかけを探索したい。

会場:B会場
オーガナイザー:小澤芳樹(兵庫県立大学)、松下信之(立教大学)、藤井孝太郎(東京工業大学)、山村滋典(北里大学)
座長:山村滋典(北里大学)、藤井孝太郎(東京工業大学)

SB-01 高圧中性子回折実験による氷および水素ハイドレート研究の新展開
小松 一生(東京大学)
SB-02 高圧結晶構造解析が明らかにする蛋白質内部の水分子の挙動
永江 峰幸(名古屋大学)
SB-03 ギガパスカル圧力下での金属錯体のフォトルミネッセンスピエゾクロミズム
小澤芳樹(兵庫県立大学)
SB-04 単一成分分子性結晶の高圧下電子物性
加藤 礼三(理化学研究所)
SB-05 200 Kを超える超伝導体の低温高圧下結晶構造解析
清水 克哉(大阪大学)

生物系シンポジウム

「結晶学と顕微鏡学の協奏が切り拓くタンパク質構造解析の新展開」(日本顕微鏡学会との共同開催)

趣旨:タンパク質結晶構造解析は、放射光施設における新型の検出器の導入を初めとして環境設備が益々洗練され、データ取得から解析までのプロセスが驚異的なスピードとクオリティーを有するまでに成長した。その一方、2017年のノーベル化学賞が示すようにクライオ電子顕微鏡による単粒子再構成法も構造生物学の強力なツールとして認知されるようになった。両者の構造解析の目的は生物学的観点からは同一であり、目指すところは変わらない。しかしながら、研究手法としての長所・短所はそれぞれ固有のものを抱えており、こうした話題を共有することは、より高次の研究を展開していく上で非常に有益である。本シンポジウムでは、結晶学と顕微鏡学、そして2つの研究分野が連携する上で必要不可欠な計算科学の専門家を招き、成果だけでなく具体的な情報交換を行うことでタンパク質構造解析の新たな展開を模索する。

会場:C会場
オーガナイザー:禾晃和(横浜市大 院生命医)、岩崎憲治(阪大 蛋白研)
座長:禾晃和(横浜市大 院生命医)・岩崎憲治(阪大 蛋白研)

SC-01 新世代の構造解析に向けた物質構造科学研究所・構造生物学研究センターの取り組み
千田俊哉(KEK 構造生物)
SC-02 手間なく、手早く、手際よく高分解能構造を手に入れるためのビームライン技術開発
平田邦生(理研 SPring-8センター)
SC-03 構造解析へのハイブリッドアプローチ:電子顕微鏡とX線結晶解析実験データの活用
宮下治(理研 計算科学研究センター)
SC-04 クライオ電顕による構造生物学に必要なこと
吉川雅英(東大 院医)
SC-05 超分子複合体のクライオ電子顕微鏡単粒子解析
宮崎直幸 (阪大 蛋白研)